水族館の目玉といえば、イルカショーではないでしょうか。
イルカの可愛らしさと迫力のある様々な芸は、子供から大人まで夢中にさせる魅力がありますね。
非常に芸達者なイルカ達ですが、一体どうやって芸を覚えているのでしょうか。
イルカ調教師さんの、芸の教え方や芸の仕込み方を解説します。
イルカショーの芸の仕込み方
様々な芸を見せてくれるイルカ達ですが、厳しい訓練を受けているはずであると考えている方も多いのではないでしょうか。
可哀想だという目で見ている方もいらっしゃるかも知れません。
実は、芸の仕込み方は非常に簡単な方法なのです。
基本の教え方、どうやって芸を覚えさせるの?
実際には、イルカショーに出演させるイルカに芸を教える方法は、実は「待つこと」なのです。
待つだけとはどういう意味かと言うと、まずイルカが泳いでいるだけであっても、調教師さんは観察をし続けます。
そして、イルカが泳ぎ以外の動きを見せた際に笛を鳴らし、その後、餌を与えます。
この様にして、基本的な動きを覚えさせているのです。
芸の応用方法
例えば、イルカショーでは目玉の芸である「ジャンプ」
この芸の教え方は、イルカが泳ぎながらジャンプをする素振りを見せた際に笛を吹く、という事を繰り返すことで覚えさせているのです。
これにより、イルカはジャンプをすると笛が鳴る、そして餌を貰えるという形で動きを覚えます。
イルカは賢いため、この様な動きを繰り返すうちに流れが出来ていなくても芸が出来るようになります。
始めは、自ら動く→笛の音→餌を貰える、であった流れが、笛の音→自らの動き→餌を貰うというように、笛の音で動けるようになるのです。
これがイルカショーの芸の教え方だったのです。
イルカは遊んでいるだけ?
芸の仕込み方が分かったところで、イルカの生態や行動に関しても加えて解説します。
野生動物というのは、生きている中で遊ぶ瞬間などは無いと考えて良いでしょう。
遊ぶことは、野生動物が生きて行く中で不必要な行動であるためです。
しかし、イルカは野生の中でも遊ぶという行動を取る珍しい動物です。
ショーの中でも、イルカは遊んでいるのです。
教え方や仕込み方のコツは?
遊んでいるだけのイルカは、ショーの中でなぜ「魅せる」動きをしてくれるのでしょうか。
これは餌を貰いたいと思うためです。
でも、水族館にいるイルカは、芸などせずに餌を与えてもらえます。そのため、わざわざ芸をする必要はないのではと考えてしまいますね。
しかし、動物は狩りをせずに餌が手に入る状況にいたとしても、餌が欲しいと感じる瞬間もあるのです。
調教師さんが笛を吹き、芸をすることで餌を貰う事が出来ます。
この様に、調教師さんとも遊んでいると考えられているのです。
芸は体調を管理する役割も
イルカは遊ぶことが好きな動物です。
海の中でも大きく泳ぎ、人間たちの近くでジャンプをして見せたり、野生のイルカは非常に伸び伸びと海の中で過ごしています。
これは、水族館の中のイルカ達とはかけ離れた動きであると言えるでしょう。
なので本来であれば、広い海の中で泳ぎ、遊んでいたはずのイルカ達。
水族館の非常に狭い水槽の中では大きなストレスが溜まることは容易に想像が出来ますね。
この様に、イルカのストレスを溜めないよう、可能な限り大きな動きで遊ばせてあげるという役割もイルカショーにはあるのです。
また、調教師さんや飼育員さんとのコミュニケーションによってもストレスを緩和できます。
運動不足解消にも有効
水槽の中の限られた動きだけでは運動不足となります。
また、水族館では十分に餌も与えられるため、肥満にも繋がります。
この様な理由から、1日に何度か、イルカショーが開催されているのです。
まとめ
イルカショーでの芸をどうやって教えているのか、子供の頃から漠然とした疑問であった方も多いのではないでしょうか。
教え方や仕込み方はイルカのストレスにはならないものであり、ストレス解消の方法でもあったのです。
決してイルカたちをかわいそうと思わずに、イルカショーを楽しんでいってくださいね!
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