今や日本人の国民病ともいわれる花粉症。長年悩まされている方も多くいらっしゃると思います。
今ではお天気ニュースなどで花粉の飛散量が予報されるまでになりましたが、さすがに花粉が飛ぶこと自体をコントロールすることはできません。
そこで、お茶や食べ物など、自分で摂取することで花粉症の症状を抑制しようと色々な民間療法が試されています。
その中でも最近よく話題にあがっているのがヨーグルト。
ヨーグルトと言ってもたくさんの種類がありますし、適切に選ばないと結局効果なし、ということにもなりかねません。
今回はヨーグルトが花粉症に効くと言われる原理と、効果的な種類についてご紹介します。
なぜ花粉症になる?
そもそも、なぜ花粉症になるのでしょうか。
人間の体には、異物が入ってきた時にそれを排除しようとする免疫反応という仕組みがあります。そのうち、本来無害なものにまで過剰に反応するものをアレルギーと呼びます。
具体的には、異物を体外に放出しようと抗体が作られ(IgE抗体)、それが細胞と結合するとアレルギー症状の元となる科学物質(ヒスタミンなど)が分泌されます。
その結果、くしゃみや鼻づまり、涙という形で、できる限り異物を体外に追い出そうという反応が出てくるのです。
アレルギーには、花粉症のほかにアトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどがあります。
花粉症はアレルギーの代表的なもので、季節性アレルギーとも呼ばれます。スギやヒノキなどの花粉が原因で発症します。
ヨーグルトが効く原理とは
お茶や飴など、花粉症に効くと言われている食品はたくさんありますが、ヨーグルトはどういう効果があるのでしょうか。
食品メーカーでは、何が花粉症に効果があるのか日々研究を行っており、そのうちある種の乳酸菌には、アレルギー反応を引き起こすIgE抗体が生成されるのを防ぐ役割があることが分かってきました。
IgE抗体はアレルギー症状の元となる科学物質を生成しますので、その生成を防ぐことができれば、症状が抑えられるということになります。
牛乳に乳酸菌を加えて作られるのがヨーグルト。
ヨーグルトが花粉症に効果があると言われるのは、乳酸菌が含まれているからなのです。
効果的な種類とは?
では、ヨーグルトなら何でもいいかというと、そうではありません。
乳酸菌といってもたくさんの種類が存在しますので、そのうち効果が実証されている種類をいくつかご紹介します。
・乳酸菌シロタ株
IgE抗体の生成を抑え、アレルギー症状を軽減することが実験で示されており、実際に人のスギ花粉症の症状を抑えるなど、一定の効果が期待されています。
・1073R-1乳酸菌
スギ花粉症に対する効果について論文が提出されています。
・リフレクト乳酸菌T-21株
4週間摂取したところ、スギ花粉症患者のくしゃみや鼻づまりなどの症状が緩和したという実証結果が報告されています。
・L92乳酸菌
6週間の摂取で、スギ花粉症患者の症状(特に眼)が緩和したとの研究結果が発表されています。
上記のとおり、即効性があるわけではありませんので、花粉症になる以前から継続的に摂取していきましょう。
ヨーグルトだけ食べても、これでは効果なし
ここまで読まれて、ヨーグルトへの期待が高まっているかも知れませんが、一品ダイエットと同じで、それだけ食べていれば健康になれるものでもありません。
例えば、花粉が侵入する入り口である鼻。鼻粘膜の状態をよくするためには、ストレスや睡眠不足、飲みすぎなどに注意する必要があると言われています。
特にストレスは自律神経とも深く関わっており、ストレスで自律神経が乱れると症状が出やすくなります。
食生活を見なおし、規則正しい生活を心がけるなど、体調全般にも注意を向けましょう。
まとめ
花粉症のメカニズムをはじめ、ヨーグルトが効果的な理由、その種類などをご紹介してきました。
これは花粉症に限らないことですが、何か一つの食品だけとれば健康になれるというわけではありません。
花粉症の症状は、花粉の飛散量だけでなく体調などにも影響を受けます。
この機会に、生活習慣も見直してみてはいかがでしょうか。
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