お酒の飲みすぎが身体に良くないということはよく言われます。
休肝日や禁酒が健康にいいという話は、聞きたくなくても耳に入ってくるものですよね。
お酒好きの方にとって、健康診断の肝臓や血圧に関する項目は気になるところになります。
万が一お酒をやめるよう言われてしまったらという気持ちもあるかも知れません。
実際、禁酒がもたらす健康面への効果は10日でどの程度あるのでしょうか。
禁酒するだけで大きく改善するのかはとても気になるところです。
今回は禁酒の効果について、血圧や肝臓にもたらす影響、体重の変化についてご紹介したいと思います。
禁酒の効果とは!
禁酒の効果を全て紹介することはとても難しいものです。
なぜなら禁酒は健康に関してとても大きな効果を持っているからです!
アルコールがもたらす身体への影響を挙げてみます。
- 神経伝達に対する影響
- 肝臓で分解される際の肝臓への影響
- 血圧に対する影響
- 脱水
- 胃腸など消化器官に対する影響
更に、実際にはアルコールを直接飲用する訳ではありませんから、糖質などお酒に含まれる他の成分も身体に影響します。
お酒を飲む習慣がついている場合でも人と毎日飲みに行くのか、何か食べながら飲むのかなどの違いはありますが、飲酒は生活全体に対しても影響していますよね。
アルコール以外の影響はこちら
- プリン体や糖質を摂取することによる影響
- カロリー摂取量による体重などへの影響
- 睡眠への影響
純粋に影響している項目だけでも人体に対して複雑な影響を及ぼすのがアルコールです。
更に実際にはこれらは複雑に絡み合いながら影響しあっているのです。
アルコールは分解して尿として排泄するものであり、栄養素として利用されるものではありません。
神経などに作用して興奮させたり血圧などに対する影響もありますが、本当に必要ならば健康な肉体はアルコールに頼らずとも必要な機能を十分に有しています。
そのためお酒の摂取は身体に対してだけで言えば本来必要ない変化を与え続けているのです。
それを取り除いた時の影響は、例えば糖質を制限した時や脂質を制限した時の比ではないと言えるでしょう。
身体に本当に必要な栄養素が不足したならば、身体が代替えとして脂肪を燃焼したり血糖値を下げたりといった反応を示すからです。
10日の禁酒で血圧や肝臓はどう変化する?体重などの変化は?
では、例えば10日間禁酒した場合の身体の変化について考えてみましょう。
血圧
飲酒による血圧への影響は非常に複雑で、実際に効果を実感するまでには時間がかかる場合が多いと言えます。
しかし、10日間というごく短期で確認できる影響もあります。
それは水分摂取量の減少による血圧の低下です。
お酒を飲む際、他の過ごし方をしている場合より水分を多く摂取しているはずです。
喫茶店で一時間過ごす場合にはコーヒーを一杯しか飲まなくても、居酒屋での一時間はそうではないはず。
毎日飲酒する習慣のある方の場合、それだけ水分の摂取量が減少します。
血圧は血管というホースの中に心臓のポンプで血液を押し出す際の圧力なので、血液量の影響を強く受けるのです。
しかしながら、血液量が減少することは血液がドロドロになり血圧が上昇する原因にもなりえます。
日頃の水分摂取量によっても異なるでしょう。
更に飲酒の際に塩分の強いつまみを食べる方の場合は、その分の塩分摂取量が減少します。
塩分の摂りすぎは血圧を上昇させますので、こちらによる影響は大きいでしょう。
飲酒を習慣としていた期間や飲酒の量によって、血圧への影響は異なります。
適量であれば飲酒にはむしろ血圧を下げる効果もあるため、必ずしも目に見えた効果は出ないかもしれません。
肝臓
飲酒による肝臓への影響はとても大きいのが特徴です。
肝臓は体内に入ってきた物質を解毒したり、体内で使えるようにするのが主な働きで、何百種類もの酵素で代謝を行っています。
アルコールの代謝も肝臓の機能であり、アルコールはよく聞くアセトアルデヒドを経て人体に無害な酢酸へと代謝されます。
このアルコールの代謝は肝臓にダメージを与えます。
アルコールを無毒にするまでには長い時間が必要になるため、毎日飲酒する習慣のある方の場合には常に肝臓はダメージを受け続けているのです。
肥満や糖尿を原因とする脂肪肝と比べた場合、アルコール性の脂肪肝は禁酒により早期に改善することが分かっています。
3か月ほどで完全に改善するともいわれており、最初の10日間程度は改善の度合いも更に大きくなります。
当然ながら、食生活などによる脂肪肝の場合には禁酒だけで十分に改善はしませんが、肝臓は回復機能が高いため、脂肪肝から肝炎や肝硬変まで進行していなければ、食生活の見直しや禁酒によって十分に回復します。
体重
飲酒と併せて食べていた高カロリーな揚げ物などが減ることによる体重の減少が見込めます。
当然ながらお酒自体にもカロリーがありますし、飲酒による睡眠時間の減少などの生活リズムの乱れが改善すれば、それも体重の減少に繋がります。
肝臓機能が回復することで脂肪の燃焼効率も上がります。そもそも肝臓は脂肪を燃焼したりたんぱく質を分解したりといった機能が本懐であるとも言えます。
休肝日を有効に
10日間の禁酒がもたらす変化、禁酒の効果をご紹介しましたが、特に肝臓への影響は短期間でも大きな効果があります。
定期的に、例えば月の半分は禁酒期間にするような生活であれば、肝臓が大きなダメージを受ける危険を大きく回避することが出来るのです。
アルコールの分解の為に24時間働き続けていても、すぐに肝がんになるわけではありません。
しかし、そのことで安心するのは大きな間違いです。
タフで回復力も高い肝臓と上手く付き合い、定期的に休肝日を作るだけで、一生アルコールと上手く付き合っていくことも可能な点に注目すべきです。
健康診断の結果に悩まされる生活から解放されるためにも、完全に禁酒しなくてはならなくなる前に、定期的な禁酒を取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介しました高血圧や肝臓病、肥満などは飲酒だけではなく生活全体、食生活や習慣に強く影響されます。
気になる場合には医師に相談し、改善方法を考えてみてくださいね。
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