蕎麦。
奈良時代以前に渡来したともいわれる、言わずとしれた、日本の食生活に深く根ざした食べ物です。
蕎麦の実を挽いた蕎麦粉を水とつなぎなどと合わせて打ったものが、普段わたしたちが食べている、いわゆる「蕎麦」ですが、この「蕎麦の実」そのものが、スーパーフードとして注目を浴びていることをご存知ですか?
日本ではすでにテレビ番組で紹介されるなどしていますが、海外においても同様に注目されているそうです。その効能で特に気になるのが、ダイエット効果!
今回はこの「蕎麦の実」ダイエットの全容について、方法や食べ方、レシピ等を公開していきたいと思います。
蕎麦の実とは?
蕎麦の実とは蕎麦という植物の種子のことで、米や小麦と比較すると、収穫までの期間が短いことや収穫量が少ないことなどが特徴です。
日本では古くから、この蕎麦の実を石臼で挽いてそば粉にし、麺やそばがきにして食べてきました。
一方で、フランスの家庭料理「ガレット」や、ロシアの雑炊のような料理「カーシャ」など、海外でも親しまれてきた食材です。
この蕎麦の実に、健康に良く、ダイエット効果のある成分が多く含まれることがわかってきたため、人気が高まってきたのです。
蕎麦の実のダイエット効果の秘密とは?
蕎麦の実のダイエット効果の秘密はズバリ、実や殻の部分に含まれる成分にあります。
まず注目したいのが、中性脂肪を排出する効果のある食物繊維やビタミンB2が豊富に含まれている点です。
健康的なダイエットをしたい方にピッタリなんです。
そして更に特筆すべき成分が、レジスタントプロテインというタンパク質です。
レジスタントプロテインとは、タンパク質でありながら消化酵素で分解されにくく、食物繊維のような働きをすることで知られています。
食物繊維の多い食生活は、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化、高血圧、糖尿病などの予防に効果があることがわかっていますが、食物繊維の多くは多糖類などの炭水化物です。
ところがこのレジスタントプロテインは、タンパク質でありながら食物繊維のような効果を期待できる成分なんです。
普通、食事の中で摂取したタンパク質は消化酵素で分解され、アミノ酸になって腸から吸収されますが、レジスタントプロテインの場合、消化酵素でも分解されにくい=栄養として吸収されにくいので、太りにくい成分なのです。
また、そばタンパク質が血中の総コレステロール値を減少させることが確認されていますが、これは、そばに含まれるレジスタントプロテインが中性ステロールの排出を促進させているからだと考えられています。
ダイエットフードとして高い評価を得ている理由がよくわかりますね。
蕎麦の実ダイエットの方法とは?
蕎麦の実には、ダイエットに有効な成分が含まれることがわかりました。
では、具体的なダイエットの方法はどういったものでしょうか?
それは、当たり前ですが調理して食べることです。
しかし、わたしたち日本人にとって、蕎麦とは一般的には麺として食べるのが主であり、あまり馴染みのない蕎麦の実をどうやって食べたらよいかわかりづらいものです。
そこで、今回は蕎麦の実の食べ方をいくつか紹介したいと思います。
蕎麦の実の食べ方は?気になるレシピを紹介
① 蕎麦の実スムージー
【材料・一人前】
蕎麦の実 20g
アーモンドミルク 200ml
水 200ml
はちみつ 適量
【作り方】
1、鍋に蕎麦の実と水を加えて、強火にかけます。
沸騰したら弱火に火を落とし、15分間ゆでます。
茹でたら火を止めて、粗熱を取ります。
2、ミキサーに1の蕎麦の実、アーモンドミルク、はちみつを入れて撹拌します。
しっかり混ざったら完成です。
② ぷりぷりそばとろ
【材料・二人前】
そばの実 100g
水 300ml
長芋 150g
塩 ひとつまみ
きゅうり 1/2本
たまねぎ 1/4個
トマト 40g
水 300ml(薬味用)
塩 小さじ2(薬味用)
水 500ml
酒 100ml
削り節 25グラム
焼き海苔、わさび各適量
【作り方】
1、蕎麦の実は水(分量外:500ミリリットル)に1時間程度つけ、ざるにあげます。
2、そのあと水(300ml)と一緒に鍋に入れて沸騰するまで強火にかけ、その後弱火で15分ゆでます。
焦げないように時々かき混ぜてください。
3、水分がなくなってきたら一度ざるにあけ、冷水の中で表面のぬめりを取るように洗います。
ぬめりを取ることで、ぷりぷりとした食感が際立ちます。
4、長芋は、塩をひとつまみ加えてよくすってください。
塩を加えることで、長芋の甘みが引き立ちます。
5、薬味を作ります。
水(300ml)に塩(小さじ2)を入れ、塩水を作ります。
きゅうりをたねの部分を取り除いて小さめの角切りにし、たまねぎとトマトも小さめの角切りにして、先ほどの塩水に加え、混ぜます。
塩水で洗うことで、野菜の青臭さが抜けます。
ザッと混ぜたら野菜をざるにあけて水を切ってください。
6、そばつゆを作ります。
水(500ml)に酒、鰹節を加えて強火にかけます。
ひと煮立ちしたらアクを取り、薄口しょうゆを加えて火を止めます。
熱いうちにペーパータオル等で濾してください。
できたつゆは冷蔵庫で1週間ほど保存可能です。
7、最後に、ゆでた蕎麦の実ととろろを器に盛り、お好みで薬味、焼き海苔、わさび、そばつゆを合わせて完成です。
まとめ
このように、蕎麦の実は美味しくて身体に良く、ダイエットにも効果的な、文字通りの「スーパーフード」でした。
ご紹介したレシピは蕎麦の実料理のほんの一部で、まだまだ美味しく食べる方法はたくさんあります。
みなさんもこれを機会に、是非蕎麦の実を味わってみてくださいね!
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