夜に口を開けて寝てしまい朝起きたら喉が痛い、これは誰しも一度はしたことがある経験だと思います。これが毎日ですと非常に辛いですし、実は喉の痛み以外にも怖い作用があることをご存知でしょうか?
寝てるときに口呼吸をしないよう気を付けていても、眠っていると自然と口が開いてしまうので、なかなか改善させることができない方もいるでしょう。
そこで、睡眠時の口呼吸がダメな理由とその防止法をご紹介しますので、口を開けて寝てしまうことが習慣になっている方は特に参考にしていただき、口呼吸の対策を行ないましょう。
なぜ寝てるときに口呼吸してしまうのか?
人間の呼吸は鼻と口の両方で行うことができますが、鼻の穴と口では全く大きさが異なるため、一回の空気を吸い込む量が違います。たくさんの空気を吸い込むことができる口は鼻よりも呼吸が楽になるため、自然に口呼吸になってしまうようです。
ただ楽、という理由以外にも寝ている際に口呼吸となってしまう理由はありますので、そちらも注意せねばなりません。
鼻づまり
鼻が詰まっていると、当たり前ですが鼻から呼吸をすることはできません。風邪の症状で鼻が詰まった場合は一時的なものですので多少は仕方ないのですが、問題は鼻詰まりが解消された後です。
鼻詰まりで口呼吸に慣れてしまうと、体がそれを覚えてしまい口で息をすることに慣れてしまうこともあります。特に花粉症などは症状が長期に渡るため、癖になりがちですので要注意です。
その他にも
- 鼻の骨が変形している
- 鼻炎などで鼻粘膜が腫れている
- 鼻の中に腫瘍などができている
というような病的な鼻詰まりもあり、片方だけが詰まってしまうこともあれば、両方詰まってしまうこともあります。これらの症状は自然治癒は難しい場合も多いので、鼻詰まりが長引くようなら耳鼻科へ受診した方が良いでしょう。
口の周りの筋肉の低下
口の周りには筋肉があり、その働きによって口を開けたり閉じたりする動きを助けています。特に唇を閉じる力が弱まってしまうと自然と口が開いてしまい、口呼吸となってしまうことが多いです。
この筋肉が衰えると老け顔に見えてしまうというデメリットもあるので、口をよく動かすようにして、筋肉を低下させないことが大切です。
舌の位置が下がっている
特に意識していないと思いますが、口の中の舌の正しい位置というものがあり、その位置にあれば自然と鼻呼吸になるのです。
口を閉じた時に舌先が上顎に触れているのが正しい位置で、逆に下の前歯などの裏に付くような下がった位置にあると口で呼吸しやすくなるので、口呼吸になりやすくなります。
下の位置が低下してしまう原因としては、やはり口の周りの筋肉の低下が関係しています。舌の動きを支えている口の周りの筋肉は、舌の位置を正しくするためにも普段からよく動かすように心掛けた方が良いでしょう。
複数ある!夜に口を空けて寝るダメな理由
口を開けて寝た場合のリスクは具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
口呼吸によって引き起こされる病気などのトラブルは大きく分けて
- 口腔内への影響
- 体内への影響
- 顔への影響
この3つとなっていますので、それぞれ詳しく説明したいと思います。
口腔内への影響
唾液というのは消化液の一種ですので、口の中が乾燥してしまうと磨き残してしまった食べカスなどを分解することができずに、細菌の餌として利用され虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。
口腔内で増えた細菌は口臭の原因にもなりますし、また、舌が乾燥してしまうと味覚の異常を起こしてしまうことがあるので、軽視してはいけません。
体内への影響
鼻呼吸の良い点は鼻毛があるため、病原菌などの侵入を阻止することができます。一方、口呼吸は鼻毛のような不必要な物質を排除する機能がないため、吸い込んだものが全部体内に侵入してしまうのです。
それによりウイルスなどの感染症にかかりやすくなるだけでなく、免疫力を低下させてしまうので、普段なら体調を崩すことのない弱いウイルスなどが侵入しただけでも重症化してしまう恐れがあります。
顔への影響
口呼吸は体の外側にも影響があり、主に口の周りの表情筋が低下してほうれい線が目立つようになったり、二重アゴや受け口になりやすいというような症状があらわれてしまいます。
なるべく若さを保つことは、気持ちも明るくなり精神的に良い影響を与えてくれますので、口呼吸ひとつで老け顔になってしまうのはもったいないです。
また、女性の中にはほうれい線やシワを気にして専用の化粧品などを使用している方も多いでしょう。しかし、寝ている時に口を開けていたら全く意味がないので注意してください。
口を開かずに眠る対策と防止法
寝ているときに口を開いたら閉じる、ということはなかなか難しいので、ずっと閉じた状態をキープする必要があります。
1番は、口の周りの筋肉を鍛えて閉じている力をつけることです。そのためには、普段からよくしゃべったり、硬いものを食べるなどをして口の周りの筋肉を動かしてあげることが大切です。
その他には、鼻詰まりを解消させるための鼻腔を広げるテープなども販売されていますので、鼻詰まりで口呼吸になってしまう場合は利用すると効果的です。
中には強行手段として口をテープで貼る、という方法もありますが、鼻詰まりの際は非常に危険ですし、長時間テープを貼っていると口の周りの皮膚に異常が出てしまうこともありますので自己責任で行なってください。
また、とりあえず口の乾燥を抑えたい場合は、寝るときにマスクを着用するなどしても効果があります。しかし、寝ている間に外してしまう可能性もあるので、風邪などの一時的な場合に使用するのが良いと思います。
まとめ
日中は鼻呼吸できているのに、寝ると口呼吸にになってしまうという人もおり、大半は睡眠時の口呼吸が癖になっているからです。こういった場合ではテープで矯正したという人が割と多く効果的なようです。
とはいえ、危険がないわけではないので注意して行なってくださいね。
睡眠中の口呼吸がどうしても治らないという方は、病気などのリスクもあるので放置せずに、向き合っていくことが大切です。鼻で呼吸できるようにして、見た目も病気のリスクも改善しましょう。
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